1万年と2000年前からゲノム育種


遺伝子組み換えっていっても遺伝子操作の一種にすぎないのにね。
遺伝子操作というとなんだかSFチックな表現だし、抵抗を感じる人も
少なからずいるのだけれども、育種という表現だと抵抗を感じる人は
少ないんだよな。
やってることは一部共通しているのに。

や、そりゃ手法がぜんぜん違うという指摘はあっても仕方ない。
遺伝子組み換えは、ターゲットの生物に遺伝子そのものをウィルス
ベクターとか用いて送り込んだりするのだから、ウィルス使うのかよ!
とか、遺伝子送り込んで変なことにならない?みたいな不安はある
のはある程度仕方ないだろう。
むかーしにはスターリンク事件なんてのもあったわけだしね。

育種も結局のところ一種の遺伝子操作だといえなくもない。
んでわれわれそんなことを1万年にわたってやってきているのだ。
いまさら育種やめろなんていうことを言い出す人もいないだろうし、
ましてやっぱり食べるなら自然に近いほうがいいよねーなんて、わざわざ
不味い原種取り寄せて喰ったりするのは一部の変態だけでしょ。
ま、変態でもいいけどね、周囲にあまり迷惑かけない限り。

とはいうものの育種にはお金や時間が膨大にかかるのよ。
育種ってのは外側に見える個体の性質を元に選択する。
そん代わり遺伝的に個体の性質が伝わらないという危険を伴う諸刃の剣。
素人にはお勧めできない
、というよりやらねぇよ一般人は!
それは現在であっても全く同じだ。

そこで遺伝子組み換え。
遺伝子組み換えってのは細胞に直接遺伝子を挿入する。
遺伝子さえきちんと伝わればド素人でも個体の性質を変化させられ…
普通に生活していたら遺伝子組み換えもしない。
その代わりどこに遺伝子が挿入されるかわからないという問題もある。

遺伝子組み換えをコンピュータにたとえてみよう。
さまざまな情報が大量に載っているハードディスクにプログラムを
上書きする。ただしこのプログラムがどこに書き込まれるかわからない。
ハードディスクであれば空き領域に書き込むのだが…
もともとのプログラムを上書きする、ということも難しい。
ハードディスクなら実現できているというのに…大事な情報が破壊されたら…

さてさて、このように遺伝子組み換えと育種、それぞれに問題を抱えて
いるのだけど、その解決法が開発されてきた。
ゲノム育種といわれる技術がそれである。

ゲノム解析技術が大幅に進歩し、高速にゲノムごと解析できるように
なった現在、必要な遺伝子がどこにあるか、遺伝子のどこを変化させれば
より有益になるか、などを調べることが出来る。
育種の手法+ゲノム解析がゲノム育種である。
普通の育種よりは効率はいいといっても、お金も時間もかかるのは
仕方ないのだけど、現状遺伝子組み換え使わなければこれしかない。

これであれば、どこに情報が書き込まれるかわからないなどといった
問題からはおさらばできるわけです。
さらに発展させれば、ゲノム上のジャンクDNAと呼ばれる部位なんかの
変化を元に、ある種が失った遺伝子を復帰させられる…かも。

これまでジャンクとかいらない子とかいわれてたものが、重要になる
なんてことは結構あるよね。はい、今回も落ちていません。


top

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル